今代司酒造が醸す「錦鯉」は、まさにその思想を体現した酒といえるでしょう。錦鯉をモチーフにした華やかなボトルデザインは、iF DESIGN AWARD 2016をはじめ、世界中のデザイン賞を多数受賞しています。その美しさは、飲む前から視覚的な喜びを与え、飲み終えた後も飾って楽しめる芸術品としての価値を持ちます。こうした「鑑賞できる酒器」という発想は、日本酒文化に新たな地平を開くものです。
世界酒蔵ランキングで、2022年以降1位に君臨し続ける新澤醸造店。この度、「International Wine Challenge(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2025」のSAKE部門で、「Sake Brewer of the year」を4年連続受賞という快挙を成し遂げましたが、2025年8月19日付で厚生労働省が定める「えるぼし認定」を取得した酒造でもあります。
日本時間2025年9月10日に発表された「第25回全米日本酒鑑評会(U.S. National Sake Appraisal)」において、静岡県の銘酒「臥龍梅(がりゅうばい)」が大きな注目を集めました。同蔵は今年、吟醸部門と純米B部門でグランプリを獲得し、さらに大吟醸A部門で準グランプリを受賞するという快挙を成し遂げました。複数部門での上位入賞はまれであり、臥龍梅の酒質が幅広いカテゴリーで高い評価を受けたことを示しています。
今後の予定として、10月中旬には部門をまたいでの最高賞となる「Sake of the Year」の選出とともに、表彰式が行われる予定です。この最終的な栄誉は、単なる品質評価にとどまらず、受賞銘柄がアジア市場で飛躍的に認知度を高める契機になると期待されています。特に輸出比率が高まりつつある現状では、こうした国際的評価は酒蔵の経営戦略においても欠かせない指標となりつつあります。
「Sake of the Year」が発表される来月に向け、さらなる注目が集まるOSA。受賞結果は一過性の話題にとどまらず、日本酒がアジアを経由して世界へ広がっていく大きな潮流の一部を示しています。日本酒が国際的にどのように評価され、どのように進化していくのか――その未来を映し出す場として、Oriental Sake Awardsの存在意義は年々高まっているのです。