日本酒缶ブランド「KURA ONE®」が、新シリーズ〈Re:Local〉をクラウドファンディング「Makuake」にて展開し、常温流通可能な『生酒缶』を含むラインナップを発表しました。200mLの飲み切りサイズを採用し、地域ごとの水・米・醸造文化をそのまま缶に封じ込める構成で、地名を前面に出した『ローカルの再定義』をテーマにしています。さらに、飲食店や宿泊施設向けの卸販売キャンペーンも同時に進め、国内外への流通拡大を狙っています。
KURA ONE®の歩み──『小さな日本酒』が切り開いた新市場
KURA ONE®は、従来の日本酒が持つ「重い・割れやすい・量が多い」という消費上のハードルを取り除き、持ち運びやすく、世界輸送に適した『小さな日本酒』としてブランドを確立してきました。2023年の登場以来、軽量性と堅牢性、そしてデザイン性の高さによって、様々な酒造の日本酒を、世界50カ国以上に流通させています。
今回の〈Re:Local〉では、単に飲みやすい日本酒を超え、土地の個性をパッケージに織り込み、『その土地の一杯』を手に取る体験を目指しています。テロワールを視覚的に理解できるデザイン力は、KURA ONE®がこれまで培ってきた強みの一つです。
注目の常温生酒缶──鮮度の概念を塗り替える挑戦
最も革新的なのは、生酒を常温流通させる技術的挑戦です。通常、生酒は冷蔵管理が必須ですが、KURA ONE®はアルミ缶の持つ高い遮光性・防酸化性と、独自の充填技術を組み合わせることで、開封時に生酒らしいフレッシュな香味が立ち上がる状態を実現しようとしています。
これにより、旅先への持ち運びや贈答の際に冷蔵環境が確保できないケースでも蔵出しの鮮度を届けることができ、日本酒の流通と体験の幅を大きく広げる可能性を秘めています。
スタイリッシュな日本酒缶がもたらす新たな価値
缶という器は、軽さと安全性に優れながらも、「高級酒は瓶」という固定観念と対峙する必要があります。KURA ONE®はここに、洗練されたデザイン、地域名の大胆な配置、そしてストーリー性の高いブランドコミュニケーションで挑んでいます。
さらに今回のMakuakeでは、「濃厚日本酒アイス」とのセット提案など、缶酒を軸にした新たな食体験にも踏み込んでいます。スタイリッシュな200mL缶は日本酒を『持ち歩ける嗜好品』へと変え、若い世代やインバウンド層にとっての入り口としても機能するでしょう。
KURA ONE®〈Re:Local〉は、ブランドが次のフェーズへ進んだことを象徴しています。生酒缶という技術的革新、地域の個性を前面に出したストーリーテリング、そして缶ならではの機動力。この三つを武器に、地方の小さな酒蔵が世界へ直接声を届けるための新しいプラットフォームとなり得ます。
今後は、品質管理の明確な説明と、高付加価値化のためのブランド戦略が鍵となるでしょう。『缶だからこそ生まれる価値』をどこまで高められるか──KURA ONE®の次の挑戦に注目が集まります。
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