品川に現れた「お酒のエンターテインメント」

2026年5月3日と4日の2日間、品川プリンスホテルのプリンスホールにて「品川SAKE街道~諸国 酒蔵めぐり~」が開催されました。全国から28の酒蔵が集結し、多彩な銘酒が振る舞われたこのイベントで、会場を大きな笑いと活気で包み込んだのが、漫才コンビの「にほんしゅ」です。

「にほんしゅ」は、ボケのあさやんさんとツッコミの北井一彰さんによる、世界で唯一の「きき酒師の漫才師」です。彼らの最大の特徴は、単に名前が「にほんしゅ」であるだけでなく、コンビ揃って「唎酒師」や「国際唎酒師」といった専門資格を保持している点にあります。特に北井さんは、日本酒の魅力を公認で教えることができる「日本酒学講師」の資格を、受験者トップの成績で取得したという筋金入りの知識人でもあります。

もともとはコンビ名に反して日本酒に詳しくなかった二人ですが、「名前に負けたくない」という思いから猛勉強を開始。今では日本酒の歴史や造りのこだわり、さらには美味しい飲み方までをネタに盛り込んだ「酒漫才」という独自のジャンルを確立しました。

今回の品川でのイベントでも、彼らの真骨頂が遺憾なく発揮されました。日本酒は時に「難しい」「敷居が高い」と思われがちですが、彼らはそれを笑いに変えることで、初心者にも分かりやすく、かつ親しみやすくその魅力を伝えていました。ステージでのパフォーマンスはもちろん、蔵元と来場者の間を取り持つ軽妙なトークは、会場の温度を一段階引き上げる素晴らしい役割を果たしていました。

彼らが掲げる「食卓には呑む日本酒、話題には漫才師にほんしゅ」というスローガンの通り、イベントを通じて、お酒を味わう楽しさと語り合う喜びの両方を提供してくれました。伝統ある日本酒文化を、笑いという現代的なエッセンスで未来へ繋いでいく「にほんしゅ」の存在は、今の日本酒業界にとって欠かせない潤滑油となっています。

爽やかな5月の連休、品川で多くの人が交わした乾杯の傍らには、彼らの生み出した確かな笑顔がありました。日本酒を愛する人々を繋ぐ彼らの活動は、今後も各地の酒イベントを明るく照らしていくことでしょう。

▶ 漫才師「にほんしゅ」

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